ごあいさつ

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経済情勢や基準等が目まぐるしく変化する昨今、少しでも参考にして頂ければ幸いです。
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2019年7月
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132 中小企業の少額減価償却資産特例の延長

秋の与党税制改正大綱(民間投資活性化等のための税制改正大綱)が政府与党責任者会議で承認され、「中小企業の少額減価償却資産特例」の延長が盛り込まれた。

「中小企業の少額減価償却資産特例」とは、中小企業者等が取得価額30万円未満の減価償却資産を、平成15年4月1日から平成26年3月31日までの間に取得し、事業に供した場合、一定の要件の下で、取得価額を一時に損金算入できる特例である。

従来は平成26年3月31日までの取得が対象であったが、与党税制改正大綱では2年延長し、平成28年3月31日までの適用が明記されている。

また、中小企業投資促進のための拡充案も判明しており、特定機械装置等が生産性向上設備等に該当する場合、即時償却や7%税額控除が可能となる。

その他にも、中小企業者等に限定した措置が設けられており、民間企業での積極的な制度の活用が期待されている。

自民党HP
https://www.jimin.jp/activity/news/122441.html

131 企業結合会計基準等の改正

企業会計基準委員会は、9月13日、以下の企業会計基準及びその適用指針(以下「本会計基準等」という。)の改正を公表した。

・「企業結合に関する会計基準」
・「連結財務諸表に関する会計基準」
・「事業分離等に関する会計基準」
・「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準」
・「株主資本等変動計算書に関する会計基準」
・「包括利益の表示に関する会計基準」
・「1株当たり当期純利益に関する会計基準」
・「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」
・「貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」
・「株主資本等変動計算書に関する会計基準の適用指針」
・「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指針」

この改正は、国際会計基準とのコンバージェンスの一環として進められたものであり、この改正によって、支配喪失時の会計処理以外について、ほぼ国際会計基準と同等の内容になる。

本改正は、平成27年4月1日以後開始事業年度から適用するものとされている。

なお、主な改正点は、以下のとおり。

1.当期純利益の表示
「少数株主損益調整前当期純利益」→「当期純利益」
「当期純利益」→「親会社株主に帰属する当期純利益」
「少数株主持分」→「非支配株主持分」

2.支配が継続する子会社持分の増減処理
支配が継続する子会社持分の追加取得又は一部売却等を、これまでの損益処理から資本取引とする。

つまり、追加取得の際に生じる差額について、のれんとする処理をやめ、資本剰余金とする。
また、一部売却の際に生じる差額について、売却損益とする処理をやめ、資本剰余金とする。

3.取得関連費用の取扱い
企業結合に関する取得関連費用について、これまでの取得原価に含める処理を改め、発生時に費用処理する方法に改める。

130 平成24年度有価証券報告書レビューの実施結果

金融庁は、平成25年9月6日に平成24年度有価証券報告書のレビュー実施結果を公表した。

無形固定資産(のれん含む)や投資有価証券(ファンド含む)の評価の他、関連当事者取引(役員に対する貸付を含む)が「重点テーマ」として審査されたが、一部の会社で、のれんの計上・減損損失等に関する不明瞭な記載や、関連当事者取引に関する記載漏れ等、適切な開示がなされていない事例があったようである。

関連当事者取引では役員に対する貸付も審査対象になったようであるが、当該取引の概要のほか、貸付がある場合の回収可能性の判断方法及びその根拠など、少し踏み込んだ質問が行われたようである。

金融庁は関連当事者との取引の開示に関しては、関連当事者の範囲を網羅的に把握し、取引の内容等の必要な事項を正確に記載する必要がある点を留意点として挙げている。

128 退職給付基準の早期適用について

退職給付会計基準が改正され、平成25年4月1日以後開始する事業年度の期首から早期適用することが可能となっている。平成25年3月期に係る有価証券報告書提出会社の中で、改正退職給付会計基準を早期適用する会社は44社に上っている。

主な変更点としては、
①未認識数理計算上の差異及び未認識過去勤務費用の処理方法
②退職給付債務及び勤務費用の計算方法
③開示の拡充
④複数事業主制度の取扱いの見直し
⑤長期期待運用収益率の考え方の明確化
⑥名称等の変更
が挙げられる。

これらの内、②退職給付債務及び勤務費用の計算方法においては、適用初年度は損益に影響させず、利益剰余金に加減することが認められている。

前期末に重要性基準の枠内に収まり、割引率を変更しなかった会社が、改正基準の適用で割引率を引き下げた場合、影響額は利益剰余金から減額する。一方、前期末に割引率を引き下げた場合には、前期時点で、数理計算上の差異として損益処理される。

影響額を損益処理させたくない会社が早期適用を選択したと考えられる。

127 我が国の引当金に関する研究資料の公表

平成25年6月24日、日本公認会計士協会(会計制度委員会)は、会計制度委員会研究資料第3号「我が国の引当金に関する研究資料」を公表した。

現状、引当金については、企業会計原則注解(注18)にその計上基準が示され、また個別の会計基準や監査上の取扱いなどはあるものの、包括的な会計基準は設定されていない。

実務では引当金の計上に関して、様々な処理がなされていることが想定されるため、平成22年10月に会計制度委員会に引当金専門委員会を設置し、有価証券報告書の開示状況の調査や主要な業種別委員会関係者からのヒアリング等を行い、引当金に関する個別論点の洗い出し、注18を基に具体的な会計処理及び開示についての考察、また国際財務報告基準(IFRSs)に照らした考察を行ったとされている。

この研究資料では、貸倒引当金や投資損失引当金などの評価性引当金を除く負債性引当金(賞与引当金、製品保証引当金、返品調整引当金、ポイント引当金、債務保証損失引当金、修繕引当金、事業撤退損失引当金、災害損失引当金等)を対象としたとされている。

また、退職給付引当金(リストラクチャリングに関連するものを除く)及び資産除去債務については対象としていないとしている。

詳細は以下の日本公認会計士協会ウェブサイトにあるので、興味のある方はぜひご覧ください。

会計制度委員会研究資料第3号「我が国の引当金に関する研究資料」の公表について

126 金融庁 IFRS対応議論

平成25年6月12日、企業会計審議会総会・企画調整部会の会合で、わが国のこれまでのIFRS対応の議論が整理され、取りまとめが行われた。

今後、当局の報告書の取りまとめに向けた詰めの作業が行われる予定であり、IFRS対応の今後の方針は次のとおりである。

任意適用要件の緩和策として、従来、任意適用要件であった「上場」要件と「国際的な財務活動・事業活動」要件は撤廃する方向でまとめられる予定である。

IFRSの適用方法として、現行の指定国際会計基準を、IASBが作成する正式なIFRSとして残し、我が国独自の日本版IFRSを作成することとなるようだ。

また、金融商品取引法開示は連結ベースへ一本化し、単体情報の開示は、会社法開示を活用する仕組みとするなど、簡素化・効率化を図る方向でまとめられる予定である。

任意適用企業と、それ以外で、日本基準、日本版IFRS、IASBのIFRSと3つの会計基準による財務諸表が存在することとなり、財務諸表利用者側の立場では、比較可能性の点で問題が残るのではと思われる。

125 無形資産に係る会計基準の検討

平成25年5月16日、企業会計基準員会は無形資産に係る会計基準の検討を行った。
無形資産に関しては、昨年の議論で検討課題を、企業結合により把握される無形資産、個別に取得する仕掛研究開発の2つに決め、調査を行ってきた。

①企業結合により把握される無形資産に関する意見
経営者が何を意図して買収を行ったが明確になる、といった積極的な意見に対し、実体のない資産が計上される恐れもあり、積極的に無形資産を識別・評価する基準の設定は避けるべきとの意見があった。現行の日本の基準では、無形資産の識別方法が不明確であることから基準の設定により、何らか方向性を示すことも期待されている。

②個別に取得する仕掛研究開発
IFRS適用企業との比較可能性が高まる等の意見に対して、現行の日本基準では様々な不整合が出ること、また製薬会社に特有の論点であって、日本基準を改正する緊急性に乏しいとの意見があった。

①は継続検討課題となり、②は他の関連する規定の処理などと合わせて整理する、ということでその日は終了し、前回から議論は進まなかった。それぞれの意見にメリット、デメリットがあり、議論は今後も続くと考えられ、最終の結論はまだまだ先になると思われる。

124 企業結合会計基準の審議再開

企業会計基準委員会は、企業結合に関する会計基準の改正案の意見募集を行い、平成25年4月25日の第263回企業会計基準委員会にて内容の報告を行った。

企業結合の各論点に関して規定の明確化を望む声が多数あった。各論点のコメントの概要は以下のとおりである。

①支配が継続している場合の子会社に対する親会社の持分変動
個別財務諸表上の会計処理について、非支配株主から自社の株式のみを対価として追加取得する子会社株式の取得原価は、当該子会社の適正な帳簿価額による株主資本の額に基づいて算定するという点について再検討すべきだ。

②当期純利益の表示
公開草案の提案を支持する意見があったが、非支配株主に帰属する利益を含めて当期純利益として表示することには反対であるという意見があり、慎重に決定する必要がある。

③取得関連費用
企業結合における取得関連費用について、発生した事業年度の費用として処理する公開草案の提案に賛成するという意見が複数あった。

④暫定的な会計処理
企業結合年度の翌年度において、暫定的な会計処理の確定に伴い、取得原価の配分額に重要な見直しがなされた場合、見直しの内容及び金額の注記は不要とすべきという意見があった。

当初計画されていたのれん、支配の喪失、全部のれん方式については、改正が見送られたが、審議継続を求める意見があったようだ。

審議が順調に進めば、今年の夏にも改正基準が公表される見込みとなっている。

123 整理解雇について

企業の事業再生を図る場合、遊休化している資産を売却したり、不要な支出を抑えるなどして、経営資源を有効活用するための措置を講じることになるが、リストラ策の中でも重要なものの一つが「整理解雇」である。

整理解雇では、円滑な事業再生という経済政策や企業の方針と、経済的弱者である労働者を保護する労働法規定が衝突する。

もっとも、解雇により常に労働者が不利益を被るわけではなく、一部の労働者を解雇することで、他の多くの労働者の雇用が守られるような場合には、解雇にも積極的な理由が認められる。
このため、整理解雇は、厳格な要件の下では認められるべきものである。

整理解雇についてよく言われるのは、4要件を満たす必要がある、というものである。
これは、法令の規定に基づくものではなく、判例により形成されたもので、①解雇の必要性、②解雇回避努力、③人選の合理性、④手続の妥当性、がその内容である。

4要件と言われることが多いため、4つの条件の全てを満たす必要があるという印象を受けがちであるが、実は必ずしも全てを満たす必要はない。4点は満たすものではなく考慮すべきものであるということで、専門書では「4要素」という表現もされている。

また、整理解雇法理による保護は、現に雇用されている労働者にのみ及ぶものではない。

例えば、採用内定が出された段階の、労働契約締結前の者も保護の対象となりうる。労働契約締結前であっても、現に雇用されている労働者同様、経済的弱者として労働法により保護されるべき立場にあるためである。

なお、整理解雇は、労使間の訴訟に発展し、損害賠償が生じる可能性もあるため、会計・監査上は、偶発債務や引当金の検討が必要になる可能性もある。

122 平成25年3月期版 有報の作成・提出に際しての留意事項

平成25年3月29日、金融庁は、平成25年3月期以降の「有価証券報告書の作成・提出に際しての留意事項」等を公表した。

主な要旨は以下のとおりである。

1.新たに適用となる開示制度・会計基準等はない。

2.平成25年4月1日以後開始する事業年度(翌事業年度)から「退職給付に関する会計基準」を適用する会社については、「未適用の会計基準等に関する注記」を、重要性の乏しいものを除いて記載する必要がある。

3.最近の課徴金事案及び自主訂正事案を踏まえた留意事項
ア.無形固定資産の減損について
   最近の課徴金事案においては、特にソフトウェアやのれん等の無形固定資産についての減損不足が指摘されている。
イ.貸倒引当金等の引当金の計上
   最近の課徴金事案、自主訂正事案においては、貸倒引当金等の引当金の計上不足となっている例も多く認められる。
ウ.連結子会社等における会計処理について
   最近の課徴金事案、自主訂正事案の特徴の1つとして、発行会社の連結子会社等における不適切な会計処理が発覚したことにより、有価証券報告書を訂正する事例が増加している。

 連結子会社等における会計処理の留意事項は、某大手光学機器・電子機器メーカーの粉飾決算の影響によるものと思われる。不正に対する監督が、厳しくなっているので、コーポレートガバナンスには要注意である。