ごあいさつ

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045 四半期開示の簡素化検討進む

 企業会計基準委員会の第211回・第212回議事において、四半期
報告の簡素化の検討が具体化してきた。特にキャッシュ・フロー(以
下、「CF」とする。)計算書については、第1四半期・第3四半期の
作成を省略することも検討されている。

 第211回では、作成者(開示会社)の立場から、CF計算書作成省
略の主張がなされた。作成者の負担軽減という趣旨は理解できるが、
一方で投資家ニーズに関する主張は客観性に乏しい。
 投資家(アナリスト)の立場からは、CF情報の継続開示を要望す
る主張がなされた。企業財務の季節変動や資金調達にリスクを抱
える企業に対する評価のため、という情報ニーズは理解できるが、
CF計算書全体を必要としているわけではないようにも伺える。
 続く第212回では、作成者・投資家双方の主張の調和を図るため、
非資金項目(減価償却費・引当金)等の開示を充実させるという方
向で案が提示された。

 第212回に示された方向性は、「投資家」側でキャッシュ・フロー
計算書を作成するための情報開示を充実させる、という意味である
と考えられる。細部については今後の検討で変更になる可能性が
あるが、いずれにしても、四半期報告の簡素化の流れは間違いなさ
そうである。